宜蘭県博物館ファミリーは宜蘭の自然、文化、産業の縮図です。まちづくりの取り組みが盛んな宜蘭では、2001年に地元の博物館が手を組み「宜蘭県博物館ファミリー協会(蘭博家族)」を結成しました。地方の博物館事業体が提携する組織の先駆けとなり、地方の博物館を「ファミリー」とする共同体構想が生まれています。さまざまな特徴を持つ施設の交流と学習の機会を提供し、宜蘭の多様な文化への入り口となっています。
蘭陽博物館の役割は幅広く、博物館として文化財の保存や研究、展示、教育を行うだけでなく宜蘭の博物館事業の発展を促す担い手となり、博物館政策を策定、文化施設の質と能力の向上に貢献しています。2018年に各施設のウェブサイトを統合し、暮らしやすく、学びやすく、遊びやすくをテーマに宜蘭の博物館のイニシアチブを提言、提携施設の文化の質をより高め、コミュニティで認識を共有し、地域独自の文化や知識が楽しめる気風を対外的に発信しています。観光産業の商業化と競争が進む現代において、蘭博家族はより豊かな学習ツールを提供する任務を担い、学校附属施設から自然博物館、歴史博物館、演劇博物館、レジャー農場、観光工場まで、キラ星のごとく蘭陽平野に広がっています。
宜蘭博物館ファミリーの経験から分かったことは、素晴らしい所蔵品は必ず博物館の倉庫に保存せねばならないことはないと言えます。地域の年中行事や生活、文化と結びつくことでよりよい保存ができるのです。つまり、宜蘭博物館ファミリー事業の健全な発展こそ、宜蘭の博物館の豊かな風貌が表現できるものなのです。
さあ、一緒に博物館ファミリーに触れてみましょう!